お暑い日が続きますが、皆様お変わりありませんか?
平安会館 今池斎場の山内です。
日ごと陽射しも強くなり木陰の恋しい季節となりました。今日は株式会社花年元代表、
JFTD花キューピット協同組合名誉理事、協同組合豊友会会長、
中村貞雄様のお葬儀の様子をご紹介致します。
祭壇のテーマは『杜若と蓮』。生前、貞雄様は杜若の安定供給に非常に貢献されました。
ご長男で喪主の健太郎様からは、貞雄様が噴霧用のポンプを改良し、蓮の水揚げの効率化を図られたりと、
貞雄様との思い出話を沢山お聞かせ下さいました。
「祭壇は杜若と蓮で生け花っぽく飾ってあげたい。」その想いは、貞雄様のお弟子さん達の手により叶え
られました。
お通夜には花卉業界、生け花関係者など、2階メイン式場に約600名、溢れんばかりのご会葬者が
ご焼香されました。「豪快」「豪傑」の言葉のままに、貞雄様の生き様は、多くの方の胸の中にしっかり
刻まれていく事でしょう。
1階の式場には、貞雄様を偲ぶコーナーが設けられました。お一人お一人に火を灯したローソクを
水に浮かべて頂く「水明想華」にて、貞雄様を偲んでいただきました。
また、両脇には、趣味のゴルフセット、仕事場で着用された作業着とエプロン、花切り鋏など、
貞雄様の数々の遺品が展示されました。
お通夜のご来賓には、華道の小原流家元・小原宏貴様がご参列されました。小原雲心様から始まり約120年、
現在は宏貴様が五世家元でいらっしゃいます。
また、式場内には蓮をテーマにした小原流・金森厚至先生の生け花が展示され、
鑑賞された全ての方を感動の渦に惹きこみました。
貞雄様は協同組合豊友会の会長で、豊友会とは全国の小原流の支部とお取引をされる生花店で構成される
組織です。また、小原流は池坊、草月と並ぶ華道の3大流派の一つです。
葬儀後、ご自宅の中陰台にお骨が安置されました。喪主の健太郎様は、ご遺影にしっかりと向き合われ、
「お父さん、お帰りなさい!」と大きな声で一礼をされ、静かに目を閉じ手を合わせられました。
貞雄様と健太郎様の親子の強い絆を目の当たりにし、非常に心に残る場面でした。
(右が喪主の健太郎様、左が山内)。