平安会館 星崎斎場の田尻と申します。

真夏の陽光が降り注ぐ葉月のひと日…実り多き人生を歩まれた良きお母様が旅立たれました。

心の広い温厚なお母様だったそうで、式場やロビーでは思い出話に花を咲かせては賑やかな空間をお参りに足を運んで下さった皆様で作り出していらっしゃいました。

「母はとても周囲の方々に慕われていたんです。」と喪主である長男様がそっとお話下さいました。

通夜からたくさんの方々がお参りに来て下さいました。
故人様のお人柄が目に浮かんでくるようですね…

心の広い温厚なお母様で、少し不器用なところもおありだったそうですが、戦後の厳しい生活の中で食事も洋服もお子様方を優先してみえました。

その深い愛情はしっかりと届いていらっしゃることでしょう。

祭壇の中央からやわらかく微笑んでいらっしゃるその表情は、自然とこちらも笑顔になって参ります。

十八年前に愛する伴侶であるご主人を見送られてからは寂しい思いもあったことでしょう。
それでも、悲しみは胸の内に秘め、お孫様やひ孫様方の成長を見守っていらしたお母様。

動物好きでいらしたから、飼ってみえた犬や猫の存在も大きかったのだと存じます。

長男様もよく会いに行かれ、たわいもない会話をしてはお母様との大切な時間を紡いでいらっしゃいました。

ご病気で右半身の自由がきかず思いを伝える事も難しい状態は、もどかしく感じていらしたと存じます。

それでも自宅介護という形で家族が寄り添う中、今日まで生きる事ができ、きっと幸せだったに違いありません。

寂しい限りですが、
”よく頑張ってくれました”　”お疲れ様でした”とねぎらいの思いを込めていただき、去り逝く背中に両手を
合わせてのお別れです。

皆様のお力添えにより、無事にお送りすることができました。

暑い日々が続いて参りますが、体調を崩されないようお気をつけください。

　　　　　　　　　　　　　　　　星崎斎場スタッフ一同